【
別 冊
】
(詳細版)
⑵
協 議
事 項
ウ
「8つの取組みの視点」に基づく取組みの方向性(案)
について
1
介護人材の確保と育成・・・・・・・・・・・・ 1頁
2
サービス基盤の整備・・・・・・・・・・・・・ 4頁
3
高齢者の社会参画の促進・・・・・・・・・・・ 8頁
4
地域ケア会議の充実・・・・・・・・・・・・
13頁
5
生活支援サービスの強化・・・・・・・・・・
17頁
1 介護人材の確保と育成
団塊の世代が 75 歳以上となる平成 37 年に向け、「地域包括ケアシステム」を構築し、要 介護高齢者等に対する介護サービスを充実させていくためには、介護人材は全国で約 253 万 人が必要と推計されているのに対し、今のままでは、約 38 万人の介護人材が不足するとの 見通しが示されている。
一方、医療的ニーズの高まりや、認知症高齢者、高齢者のみ世帯の増加等に伴い、介護ニ ーズの高度化・多様化に対応しうる介護人材の質的向上も求められている。
介護人材は、「地域包括ケアシステム」の構築に不可欠かつ最も重要な基盤の一つである ことから、国・県・市の役割分担のもと、量・質ともに安定的に人材を確保できるよう、取 組みを進める。
⑴ 前計画の進捗状況 ① 取組み状況
1 就労支援
(1) 市外の福祉系専門学校生を対象に、本市の介護施設や求人情報等の情報取得支援事 業としてバスツアーを開催
内容
平成 28 年度
・募集人員 水戸:15 人 郡山:15 人 ・参加者 郡山:5 人
・内容 「2017 いわき市合同企業説明会」参加、「いわきの介 護の現状」説明など
2 介護人材の育成及び定着
(1) 介護職員のスキルアップを目的とした役職・経験年数等に応じたセミナーの開催 平成 27 年
度
平成 28 年 度
平成 29 年 度 新人職員合同セミナー 2 回 78 人 2 回 34 人
コミュニケーションスキルアップセミナ
ー 2 回 63 人
2 回 14 人
経営者セミナー 3 回 57 人 1 回 10 人
OJT リーダー養成セミナー 2 回 61 人 2 回 24 人
職場復帰支援セミナー 1 回 2 人 -
-② 現状と課題
本市においては、東日本大震災の影響や雇用情勢が回復基調にあるといった要因等から、 介護職員の有効求人倍率が県全体よりも高い値で推移しており、介護人材の確保が難しい状 況にある。
また、介護人材の確保及び定着率向上に向けた施策を講じるにあたり、介護現場の労働環 境等を把握するため、平成 27 年4月に「介護人材確保に関わるアンケート」を実施したと ころ、現状で人材不足と感じている事業者は約 62%(回答のあった 251 事業者中 155 事業 者)、将来的に人材不足になると感じている事業者は約 70%(回答のあった 254 事業者中 178 事業者)となっており、介護人材の需要量に対する供給量の不足が顕在化している。
高齢者が可能な限り住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むこ とができるよう、介護給付等対象サービス及び地域支援事業に携わる質の高い人材を安定的 に確保する必要がある。
これらのことから、今後は県等と連携しながら、介護の仕事の魅力向上、多様な人材の確 保及び育成、生産性の向上を通じた労働負担の軽減を柱とする総合的な取組みを推進する。
有効求人倍率(平成 29 年3月末現在)
介護職 全職種
いわき市 2.97 倍 1.45 倍
福島県 2.81 倍 1.30 倍
⑵ 施策の展開の方向性(案)
1 参入促進(介護の仕事の魅力向上)
介護職については「仕事がきつい」、「賃金が低い」、「将来に不安がある」といった否定 的なイメージがあり、人材の参入の阻害要因ともなっていることから、イメージ向上のた めに介護の仕事の魅力を発信する。
特に将来にわたる介護人材の確保対策として、担い手となる小中学生、高校生に対して は、介護職に対して正しい認識のもと肯定的なイメージを持ってもらうため、重点的に取 り組むこととする。
・介護従事者等が小中学校、高校へ訪問して、介護に関するイントロダクション的な研 修を行う。
・介護施設に小中学校、高校生を招いて職場体験事業を行い、介護を職業として認知し てもらうための活動を実施。
・児童・生徒の保護者等に対する介護職に対する否定的なイメージを払しょくし、正し く介護職を認識してもらうため、専門家による講演会等を実施。
2 事業所への支援(多様な人材の確保及び育成)
介護人材の確保と育成において、まず職員の職場定着率を高めることが必要であり、介 護人材の確保を図る観点から、事業所に対して支援を行う。
特に、将来のチームマネジメントを担うことが想定される中堅層の介護職員に対するキ ャリアパスを支援し、定着促進や現場のリーダー等の育成等による介護サービスの質の向 上を図る。
・介護職員のスキルアップを図るために役職・経験年数等に応じたセミナーを開催する。 ・小規模事業所単体では実施することが困難な事業所内研修について、共同で実施でき
る体制を構築できるよう支援する。
・新たに介護職員となった方を対象に、介護という職務への誇りや励みにつながる事業 を展開し、介護人材の定着を促進する。
・外国人(介護福祉士候補者)を受け入れる施設に対し、必要な支援を行う。
3 人材不足を補うための取組み(生産性の向上を通じた労働負担の軽減)
人材不足を補うための取組みや、介護ロボット等の導入促進など介護職員の業務量負担 軽減につながる取組みを通じ、介護人材の確保を図る。
・介護職員の業務量負担軽減を図るために介護ロボットの導入や ICT 活用を推進する取 り組みを支援する。
4 その他
2 サービス基盤の整備
生活の基盤(拠点)として必要な住まいを、地域におけるニーズに応じて適切に整備する とともに、高齢者の経済力にかなった住まい方を確保することで、日常生活に支援の必要な 高齢者が、必要な介護サービス等を利用しながら住み慣れた地域で暮らすことができるまち を目指す。
⑴ 前計画の進捗状況 ① 取組み状況
1 施設サービス・地域密着型サービスの基盤整備
在宅での生活が困難な要介護高齢者が、介護施設に入所し、様々な介護サービスを受け ることができる「施設サービス」について、これまで基盤整備を進めてきた。また、「地 域密着型サービス」に関しても、認知症高齢者や独居高齢者の増加等を踏まえ、高齢者が 要介護状態となっても、可能な限り住み慣れた地域で生活を継続できるようにする観点か ら整備を推進している。
施設サービスの整備に関しては、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設など、現行計 画における整備目標に対し、平成 29 年度末の整備状況見込みは表1のようになっている。 また、日常生活圏域別の地域密着型サービスの指定状況は、表2のとおりとなっている。
表1 施設サービスの整備状況 (単位:床) 平成 29 年度末の
整備状況 (見込み)
前期計画での整備目標
特別養護老人ホーム 1,580 1,696
大規模 1,270 1,270
地域密着型 310 426
介護老人保健施設 1,189 1,258
非転換 1,168 1,168
介護療養からの転換 21 90
介護療養型医療施設 155 82
認知症高齢者グループホーム 624 624
特定施設入居者生活介護 1,106 1,139
介護専用型 0 0
混合型 1,079 1,112
表2 地域密着型サービス事業所の状況
区 分(介護予防含む) 合 計
第1圏 域
第2圏 域
第3圏 域
第4圏 域
第5圏 域
単 位
平市街
地 平北部 平東部 平南部
小名浜 市街 地・東部 地域密着型特別養護老人ホ
ーム 床 310 29 29 29 29
認知症高齢者グループホー
ム 床 624 72 45 9 36 63
区 分(介護予防含む)
第6圏 域
第7圏 域
第8圏 域
第9圏 域
第 10 圏 域
第 11 圏 域 単
位
小名浜 西部
小名浜 北部
勿来中 部・南部
勿来北 部・田人
常磐・遠
野 内郷
地域密着型特別養護老人ホ
ーム 床 29 29 29 20 29 29
認知症高齢者グループホー
ム 床 27 27 45 99 48 63
区 分(介護予防含む)
第 12 圏 域
第 13 圏 域
第 14 圏 域
単 位
好間・三 和
四倉・ 久之浜 大久
小川・川 前
地域密着型特別養護老人ホ
ーム 床 29
認知症高齢者グループホー
ム 床 27 36 27
② 現状と課題
2 施設入所待機者の現状
平成 29 年5月、市内の特別養護老人ホームや介護老人保健施設等に対して実施した入 所希望者の調査では、平成 29 年4月1日現在、○○名(現在数値の取りまとめ中)の施 設入所希望者がいる状況であり、利用者が施設入所を希望しても即入所には繋がらず、施 設に空きが出るまで待機しているのが現状である。
また、市内の特別養護老人ホームに入所希望申込をしている双葉郡町村からの避難者 は、平成 29 年4月1日現在、○名(現在数値の取りまとめ中)となっており、今後、施 設整備にあたっては、本市に開設している双葉郡町村の応急仮設施設の整備状況を踏ま え、双葉郡町村からの避難者のニーズ等の把握に努めながら、施設整備目標を設定する必 要がある。
3 住み慣れた地域でのサービス環境の整備
高齢者が住み慣れた地域で生活していくうえで、介護を行っている家族の存在も重要で あり、その介護者の負担軽減を図るという観点から、ショートステイや定期巡回・随時対 応型訪問介護看護は、非常に有用なサービスであると考えられる。
また、今後、重度の要介護者、単身や夫婦のみの高齢者世帯、認知症の高齢者が増加し ていくことを踏まえると、在宅生活を 24 時間支える仕組みとして、定期巡回・随時対応 型訪問介護看護や小規模多機能型居宅介護等の単身・重度の要介護者等に対応可能なサー ビスの普及を図る必要がある。
しかしながら、現在、ショートステイは、地域によっては常にほぼ満床に近い状況にあ り、定期巡回・随時対応型訪問介護看護は整備されていない状況となっている。
⑵ 施策の展開の方向性(案)
介護サービスの提供基盤については、「市高齢者保健福祉計画」に基づき、着実な整備を 進めてきたが、今後も、サービス利用の需要の増加、認知症高齢者の増加及び生活困窮者や 社会的に孤立する高齢者等、多様な生活課題を抱える高齢者の増加に対応するため、適切な サービス提供基盤の整備が求められている。
また、「ニッポン一億総活躍プラン」(平成 28 年6月2日閣議決定)において、子供・高 齢者・障がい者など全ての人々が地域、暮らし、生きがいを共に創り、高めあうことができ る「地域共生社会」の実現が提唱されていることから、地域の交流の場としての介護施設の 活用や、高齢者一人ひとりが可能な限り住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日 常生活を営むことができるよう、介護サービス付き高齢者住宅などの生活の場の整備や、在 宅系介護サービスの基盤強化とともに、地域共生社会の実現に向けた取り組みの推進を図 る。
1 施設整備や待機状況の解消に対する取組み
施設整備にあたっては、いわき市民のニーズ把握のほか、双葉郡町村からの避難者のニ ーズ等の把握に努めながら、入所系サービスや居住系サービスに係る施設整備目標を設定 する必要があることから、市としての施設整備方針を策定する。
2 在宅生活の継続及び介護者の負担軽減を図るサービスの充実
現在、常にほぼ満床に近い状況にあるショートステイや、未整備となっている定期巡 回・随時対応型訪問介護看護について、在宅生活の継続及び介護者の負担軽減を図る観点 から、整備を促進する。
3 高齢者世帯の安定的な居住の確保
健康上の理由等で買い物や通院など日常生活に不便を来し、現在の住まいに住み続ける ことが困難となり、新たな住まいを確保する必要が生じる高齢者についても、可能な限り 住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように高 齢者の住まいのあり方について検討を行う。高齢者一人ひとりがそれぞれのライフスタイ ル、ライフステージにあった住居への住み替えを支援し、高齢者等の居住を安定的に確保 するため住宅施策と連携の強化を図る。
4 地域共生社会の推進
地域共生社会の実現に向けた取り組みを推進するため、高齢者と障害児者が同一の事業 所でサービスを受けやすくするために創設される共生型サービスを実施する事業者を支 援する。
5 地域の実情に応じた基盤整備
地域包括ケア推進会議において挙げられた課題等の解決に向けた検討結果を基に、各地 域の実情に応じた在宅サービスや施設のバランスのとれた基盤整備を行い、地域ニーズに 即した地域包括ケアシステム構築を図る。
6 地域包括ケアシステムの拠点としてのグループホームの整備
3 高齢者の社会参画の促進
高齢者が住み慣れた地域や自らが望む場所で、生きがいをもって元気に暮らし続けるた め、社会参画のきっかけや活動の場を提供していくことが重要である。高齢者の社会参画の 促進は、高齢者自身の活動性の低下を防ぎ、健康寿命の増進を図ることにもつながると考え られることから、「地域包括ケアシステム」の構築を目指すうえでも必要な視点の1つと位 置づけられる。
⑴ 前計画の進捗状況
① 取組み状況(実績と現状)
現行計画においては、高齢者の社会参画を促し、生きがいづくりや介護予防などにつなげ ていくため、地域における社会参画のきっかけ作りや活動の場の確保などに取り組んでい る。主な取組みの例として、以下のようなものが挙げられる。
1 いきいきシニアボランティアポイント事業
市内の 65 歳以上の方を対象として、市が指定した施設等でのボランティア活動に対し てポイントを付与し、付与されたポイント数に応じて市の特産品等に還元している。また、 参加者の増加を図るため、対象活動や受入機関を拡大して実施している。
平成 28 年度登録者数(実績):493 名(男性:205 名 女性:288 名)
平成 29 年度登録者数(H29.6.21 時点):508 名(男性:215 名 女性:293 名)
2 つどいの場創出支援事業
住民主体の介護予防活動を推進するため、各地域にコーディネーターを配置し、立ち上 げや運営の支援を行うほか、活動団体への補助金制度を導入する。
コーディネーター配置状況は、社会福祉協議会 13 名、地域福祉ネットワークいわき5 名。
3 老人クラブへの支援
老後の生活をより豊かにするため、高齢者自身が自主的に組織し、教養の向上、健康の 保持、レクリエーション、地域社会の交流などの活動を行っている「老人クラブ」に対し、 育成支援や活動の補助を行うもの。
(各年 4 月 1 日現在)
年度 H27 H28 H29
クラブ数 137 クラブ 133 クラブ 130 クラブ 会員数 5,837 人 5,645 人 5,477 人
4 シルバー人材センターへの支援
※各年度末現在(H29 は 5 月末現在)
項目 H27 H28 H29
会員数 1,120 人 1,100 人 1,114 人
就業延人数 93,854 人 93,788 人 13,915 人
② 現状と課題
1 いきいきシニアボランティアポイント事業
本事業については、事業参加者を増やしていくことで、健康寿命の延伸につなげていく ものであり、上記のとおり、平成 29 年度から対象活動や受入機関を拡大させ実施してい る。
2 つどいの場創出支援事業
「つどいの場」の設置目標については、国では①人口1万人に 10 か所、②高齢者数 250 人に 1 か所という設定をしており、本市に置き換えた場合、①約 330 か所、②約 380 か所 となるが、中山間地域を含め、広域であることから、市独自に 400 か所と設定している。
3 老人クラブへの支援
高齢者が生きがいをもって社会参加することは、健康の維持や介護予防に繋がることが 期待され、今後、老人クラブが果たす役割は、ますます重要になってくるが、新規加入者 の減などにより、解散に至る老人クラブが多く、結果として老人クラブ数及び会員数が減 少している状況である。
4 シルバー人材センターへの支援
高齢化や労働力人口の減少のさらなる進行が見込まれ、また、高齢者が生きがいを持っ て就労することは、健康の維持や介護予防に繋がることが期待される中で、今後、シルバ ー人材センターが果たす役割は、ますます重要になってくる。しかしながら、現在、会員 数が減少傾向にあり、また、地域の企業等のニーズの発掘やマッチングが行われていない などの課題がある。
⑵ 施策の展開の方向性(案)
現行計画の方向性を継続し、介護予防活動や地域福祉活動はもとより、子育て支援、地域 づくり、雇用・就労など、より広い分野での社会参画機会の拡充を図る。
1 地域福祉活動やボランティア活動を支援
○ いきいきシニアボランティアポイント事業の拡大
受入機関及び事業の対象となる 65 歳以上の高齢者へアンケート等を実施して、事業 の評価を実施するとともに、事業に対しての要望を把握し、内容検討のうえ事業に反映 させることで事業効果を高め、高齢者が参加しやすい事業を目指す。
【具体的な検討事項】
・対象となるボランティア活動の拡大 ・還元商品のメニューの多様化
・対象者の拡大 など
2 つどいの場創出支援事業による場の創出
「つどいの場」の拡充については、今年度の取組みなどを踏まえ、より効果的な立ち上 げ支援を検討していく必要がある(目標:400 箇所)
4 シルバー人材センターへの支援
4 地域ケア会議の充実
国では、地域ケア会議を活用して、市町村介護保険事業計画等の行政施策に繋げていくこ とが望ましいとしており、さらなる地域ケア会議の推進を図るため、平成 26 年度介護保険 法の改正により、地域ケア会議の設置規定が設けられたところである。本市においては、地 域ケア会議を「地域包括ケアシステム」の構築を目指すうえで必要な視点の1つと考え、そ の機能を十分に活用するために、地域ケア会議の全体構成像、圏域の設定などを明確にし、 平成 27 年度からは4層構造での地域ケア会議を開催しながら、地域課題の解決に向けた取 組みを進めている。
⑴ 前計画の進捗状況 ① 取組み状況
平成 27 年度から、市全体の課題とその解決策について協議する「いわき市地域包括ケア 推進会議」、地区保健福祉センターが所管する7圏域において課題とその解決策について協 議する「中地域ケア会議」、地区保健福祉センターが所管する圏域よりも小さな圏域の課題 とその解決策について協議する「小地域ケア会議」、個別事例の課題とその解決策について 協議する「個別ケア会議」の4層構造で地域ケア会議を開催している。
<地域包括ケアシステムの「植木鉢」>
政策形成機能
いわき市地域包括ケア推進会議
・地域包括ケア推進課主催。
政策的な対応が必要となる課題や市全体での課 題について検討。
地域ケア会議
地域づくり機能・資源開発機能
平地区 小名浜地区 勿来・田人地区
常盤・遠野地区 内郷・好間・三和地区
四倉・久之浜・大久地区 小川・川前地区 中地域ケア会議
・各地区保健福祉センターが主催。
・地域の実情と合わせて、地域課題の解決を図る。 ・市全体での検討が必要と判断される課題を地域
包括ケアシステム推進会議へ提出。
会議名 平成27年度 平成28年度
推進会議 3回 4回
中地域ケア会議 15回 15回 小地域ケア会議 58回 79回
個別ケア会議 39回 41回
② 現状と課題
【平成 28 年度の取組み】
1 個別・小地域ケア会議(個別、行政区レベル:包括支援センター主催)
個別課題を明確化し、参加者間で共有し、解決に向けた検討及び、個別ケース検討を積み 重ねながら、地域課題・地域資源の抽出を行う。
【各地区の開催数】
2 中地域ケア会議(地区レベル:各地区保健福祉センター主催)
個別・小地域ケア会議において把握した地域課題について、中地域レベルでの課題解決を 図る。
【各地区の実施内容】
地区 個別ケア会議 小地域ケア会議
平 12 31
小名浜 10 9
勿来 10 5
常磐 3 7
内郷 2 9
四倉 2 6
小川 2 11
3 地域包括ケア推進会議(市レベル:地域包括ケア推進課主催)
中地域ケア会議で取りまとめられた、政策的な対応が必要となる課題や市全体での課題に ついて検討する。
※作業部会
専門性が高く行政のみでは対応ができないため、関係機関によるネットワークを構築し、 協働して取組みを検討する必要がある事項については、作業部会を設置し検討してきた。
その他、平成 28 年度からは、7圏域において、社会福祉協議会、包括支援センター、地 区保健福祉センターを配置。平成 29 年度から、障がい者や子育て支援のためのワンストッ プ化を図っている。
部会名 主な取組
健康と生きがいづくり部会 短期集中予防プログラムのモデル実施住民主体の活動(集いの場など)への支援検討
高齢者生活安全部会 認知症初期集中支援の仕組づくり認知症カフェの在り方検討
医療と会議連携促進部 地域の医療介護資源のリストマップ化退院調整ルールの策定 日程 主な内容
第1回 H28.7.6
・地域包括ケア、会議の構成、目指す姿について ・総合事業について
・情報発信~共有・見える化について
第2回 H28.9.14
・中地域ケア、3つの部会、各取組みの状況について ・総合事業
・集いの場について
・情報発信~共有・見える化について
第3回 H28.12.14
・中地域ケア、3つの部会、各専門団体との意見交換について ・介護予防について
・医療と介護の連携について
第4回 H29.3.22
・総合事業(緩和基準)について ・各部会について
・中地域ケア会議等、各地域の動きについて ・つどいの場について
【課題】
○子ども、高齢者、障がい者などすべての人々が地域、暮らし、生きがいを共に創り、高め あうことができる「地域共生社会」の実現に向けて、多職種との連携を強化させていく必 要がある。
○「地域包括ケアシステム」は、幅広く、抽象的な分野であることから、進捗状況がわかり にくい。
○「地域包括ケアシステム」の構築に向けて必要不可欠な「本人の選択と本人・家族の心構 え」や「すまいとすまい方」の議論が不足している。
○圏域における取組みにおいては、圏域ごとに地域差が生じている。また、地区保健福祉セ ンター、包括支援センター、社会福祉協議会の情報共有や取組みの見える化を進めていく 必要がある。
⑵ 施策の展開の方向性(案)
現行計画の方向性を継続しながら、個別課題解決から政策提言に向けた重要な手法とし て、会議を充実させていく。
○推進会議
・国の動向を見極めながら、指標設定について検討する。
・「地域包括ケアシステム」の構築に向けて必要不可欠な「本人の選択と本人・家族の心構 え」や「すまいとすまい方」を検討する。
・「地域共生社会」の実現に向けて、障がい福祉分野や子ども・子育て分野との連携強化を 図る。
○中地域ケア会議
・個別ケア会議や小地域ケア会議の充実を図りながら、地域マネジメント体制の確立を図る。 ・フォーマルサービスの充実に向けた多職種連携の深化を図る。
5 生活支援サービスの強化
高齢化が進行し、一人暮らし高齢者や高齢者のみ世帯が増加する中、高齢者の生活の質を 向上させ、不安感や孤独感の解消を図り、住み慣れた地域で安心して生活ができるような体 制や環境を整えていくことが重要である。このような背景から、地域包括ケアシステムの構 築に向けた取組みの一環として、高齢者のニーズや地域課題を踏まえたうえで、配食サービ スなどの既存サービスの充実を図ることはもとより、ボランティアをはじめとする多様な主 体による生活支援サービスや地域資源を創出しながら、地域づくりを進めていくことが必要 である。
⑴ 前計画の進捗状況 ① 取組み状況
1 住民支え合い活動づくり事業
各地区に「生活支援コーディネーター」を配置し、互助を基本とした生活支援・介護予 防サービスが創出されるよう、資源開発、ネットワーク構築、ニーズと取組のマッチング を実施するとともに、各地区においてコーディネーターと地域関係者との連携・情報共有 の場として「協議体」を設置する。
また、地域の自助・互助に関する好取組を紹介することにより、地域住民の啓発を行う とともに、ボランティア従事者の研修を企画・実施する。
平成 27 年度 平成 28 年度 平成 29 年度 コ ー デ ィ ネ ー タ
ー 7名 8名 8名
協議体 7団体 15 団体 13 圏域(予定)
※平成 27、28 年度は、自治会もしくは小学校区域のような生活に身近な圏域(第3層) で協議体を設置し、モデル地区 15 団体で実施してきた。
平成 29 年度は、モデル地区 15 団体への支援を継続させながら、旧市町村の 13 圏域 (第2層)の広いエリアで協議体を立ち上げ、新たな第3層協議体の設置支援など、本 格実施に移行していく。
2 配食サービス事業
○ 実績
・平成 27 年度実績
利用人数(平成 27 年3月末現在) 905 名
配食数
市街地(平、小名浜、勿来、常磐、内郷、好間、四倉) 135,302 食 山間地(田人、遠野、三和、小川、川前、久之浜大久) 11,507 食
合 計 146,809 食
・平成 28 年度実績
利用人数(平成 28 年 3 月末現在) 947 名
配食数
市街地(平、小名浜、勿来、常磐、内郷、好間、四倉) 139,816 食 山間地(田人、遠野、三和、小川、川前、久之浜大久) 12,488 食
合 計 152,304 食
3 あんしん見守りネットワーク活動事業
地域住民と保健福祉関係機関(行政、地域包括支援センター、社会福祉協議会など)の 協働により、地域内に「高齢者見守り隊」を結成し、一人暮らし高齢者等に対するあいさ つ・声かけ活動を基本とし、孤立感解消や可能な範囲での生活支援を実施する。
基本の活動をあいさつ・声かけとし、その他特に孤立する恐れのある高齢者宅の安否確 認のための訪問活動や生活支援、サロン開催、高齢者マップ作成等を各地域の実情に応じ て実施する。
※平成 29 年3月 31 日現在、市内に 30 団体の高齢者見守り隊が結成されている。 平成 27 年度 平成 28 年度 平成 29 年度
見守り隊結成数 4団体 4団体 5団体(見込み)
② 現状と課題
1 住民支え合い活動づくり事業
○ 地域の支え合い活動と協議体の活性化の要である「生活支援コーディネーター」の役 割は大きいものと認識している。行政との連携を図りながら、コーディネーターが積極 的に地域に入ることで、日々の暮らしの中にある様々な知恵や工夫・技など、特段意識 しないでおこなっている支え合いを見つけ出し、住民自らがそれらを「地域の宝」とし て再認識していくことが重要である。
○ モデル地区で実施している 15 団体の支え合い活動については、安定性や継続性を確 保しつつ、更なる拡充を目指していくことが重要である。
○ 中山間地域において、買い物や余暇活動などを行う際の足の確保に課題がある。
2 配食サービス事業
○ 中山間地においては、移動距離が長いことや利用者数が少ないことから、配食可能な 事業者が少ないため、利用者の嗜好に合わせて選択できる事業者が少ない状況にある。 また、365 日切れ目のない配食サービスが実施できていないため、毎日の食事の確保が 難しい一人暮らしの高齢者等には対応できていない。そのほかに、社会福祉法人や医療 法人等が実施する場合は、施設そのものが土日や祝日に営業を停止又は配食事業を停止 するため対応できないということも課題となっている。
3 あんしん見守りネットワーク活動事業
○ 地域において不安の残る高齢者の情報を、隊員同士や協力機関の中でどのように共有 していくか、その仕組みづくりが確立されていないのが課題である。安定かつ継続的な 活動を行うにあたっては、構成される隊員が変更になった場合、新旧体制において、引 き継ぎが重要であるが、現状では情報共有に不足が生じている。
○ 見守り隊の声かけ活動等を通して、住民が抱える地域課題や地域資源などを把握した 場合、これらを他地区や行政などにつなげ、地域課題を解決するような住民主体による 生活支援サービスや地域資源の創出につなげていくことが重要である。
⑵ 施策の展開の方向性(案)
現行計画の方向性を継続し、地域住民と関係者が連携・協働し、高齢者の生活を支援する 体制の確立を図る。
1 住民支え合い活動づくり事業
○ 「住民支え合い活動づくりモデル事業」のモデル団体やその他のボランティア組織、 さらには、本年度から設置予定の第二層協議体などから情報を収集しながら、必要な支 援(人、金、保証など)を調査し、市全域での活動を目指し、「協議体」を全市的な展 開へ拡大する。
2 配食サービス事業
○ 本年度行うニーズ調査結果の分析を踏まえ、365 日切れ目のない配食サービスや中山 間地における配食サービスのあり方など、ニーズに即した実施方法を検討する。
○ 高齢者が集まる「つどいの場」などを活用し、低栄養の予防に関する普及啓発のほか、 会食による栄養改善の取組みを検討する。
○ 市の管理栄養士による助言・指導のもと、配食事業者との意見交換などを実施し、適 正なメニュー提供を行っていく。
3 あんしん見守りネットワーク活動事業
○ 隊員構成などが変更になっても継続的に活動できるよう、情報共有の仕組みづくりを 検討する。
○ 電子地図による高齢者マップの作成など、声かけや見守り活動などが安定かつ継続的 に実施していくためのツールを検討する。
6 介護予防・日常生活支援総合事業の推進
平成 26 年度の介護保険法改正により、要支援1、2の者を対象とする予防給付サービ スのうち「訪問介護」及び「通所介護」が、全国一律のサービスから市が実施する「介護 予防・日常生活支援総合事業(総合事業)」として実施されることになり、本市は、平成 29 年1月1日から、現行相当サービスのみで総合事業に移行した。
総合事業は、自助・互助・共助のバランスを意識しながら各種取組みを支援・推進する ものであり、その取組みは、地域包括ケア(地域づくり)の実現につながるものである。 本市では、制度導入自体を目的とするのではなく、高齢者保健福祉計画の取組みの視点に 位置付け、中長期的な視点を持って取組みを推進する必要があると考える。
⑴ 前計画の進捗状況 ① 取組み状況
1 介護予防・日常生活支援総合事業
平成 26 年度の介護保険法改正により、要支援1、2の者を対象とする予防給付サービ スのうち「訪問介護」及び「通所介護」が、全国一律のサービスから市が実施する「総合 事業」として移行されることになり、平成 29 年1月1日から、現行相当サービスのみで 移行した。
〇 平成 28 年度の取組み
⑴ 現行相当サービスの移行
⑵ 短期集中予防サービスモデル事業の実施
⑶ 緩和基準サービス検討会議の設置
〇 平成 29 年度の取組み
⑴ 緩和基準サービスの導入に向けた取り組み
① いわき市生活援助サービス普及・実証事業の実施 ② 緩和基準サービス(訪問型のみ)の導入 9 月導入予定
③ 居宅介護事業所、訪問介護事業所を対象に説明会を開催
・平成 29 年7月 11 日(火) 14:00~16:00 小名浜公民館 会議室 ・平成 29 年7月 12 日(水) 14:00~16:00 市文化センター 大ホール ・平成 29 年7月 14 日(金) 18:30~20:30 総合保健福祉センター 多目的ホール
・平成 29 年7月 21 日(金) 14:00~16:00 勿来市民会館 会議室
⑵ 短期集中予防サービスの導入に向けた取り組み
① モデル事業の評価・検証
2 シルバーリハビリ体操事業
介護予防意識の醸成と、地域ぐるみで誰もが気軽に介護予防活動に参加できる施策展開 を図るため、平成 21 年度から実施している。
〇 平成 27、28 年度までの取組み
①開催回数 ②延参加者数 ③指導士養成数
平成 27 年度 4,502 回 53,416 回 79 人
平成 28 年度 5,330 回 69,275 人 97 人
④ 体操指導士養成数累計(平成 29 年6月 30 日現在) ・1級指導士 61 人
・2級指導士 52 人
・3級指導士 470 人 計 583 人 〇 平成 29 年度の取組み
指導士養成講座の開催地区の拡大。今年度から身近な地域で指導活動を展開できる指 導士を養成するため、小名浜・平・勿来・三和・小川地区で養成講座を開催する。
また、通常コースとして、引き続き、総合保健福祉センターにおいて3級指導士養成 講座を4回開催する。
平成 29 年度 養成目標人数 114 人
② 現状と課題
1 総合事業の各種サービスの役割等の明確化
総合事業のサービス構成は多様であり、必要な方に必要なサービスが提供される仕組み としていくため、各サービスの役割や利用対象者像を明確にしていく必要がある。
しかし、既サービス利用者については、サービスの役割や利用対象者像などを明確化す ることで、「現在利用しているサービス(利用者が希望するサービス)」が利用できなくな
○ 現行相当サービス(訪問・通所型) 既存の介護事業所による専門的サービス ○ 緩和基準サービス(生活援助サービス)
介護事業所、NPO、民間企業等によるサービス ○ 住民主体による支援
住民ボランティアによる生活支援、交流の場 ○ 短期集中予防サービス(訪問・通所型)
運動機能、口腔・栄養改善プログラム
介護予防・生活支援サービス事業
H29年1月1日より導入済み
住民支え合い活動づくり事業
(H27年度~モデル事業実施)
短期集中予防サービスモデル事業 (H28年10月~)
一般介護予防事業 つどいの場創出事業の実施(H29年度~)
現在の取組み
総 合 事 業
現行相当サービス)」を利用していた方が、利用するサービス内容や身体状況によっては 「市が開催する研修修了者が提供する生活援助サービス」を利用することになる。
このため、サービスの役割等を明確にしていくにあたっては、既サービス利用者への対 応を含めて方針を整理していく必要がある。
2 市民・事業者への周知活動
総合事業に関する市民の理解促進や、介護事業所に加え多様な主体の参入推進を図るた め、情報発信を強化していく必要があるが、どのような視点に立って周知すべきか方向性 を整理する必要がある。
総合事業の制度概要は複雑であり、前段に介護保険制度の知識がなければ理解は困難で ある。また、サービス内容についても随時追加・見直しなども想定される。さらに、総合 事業は「地域づくり」につながるものであるため、地域づくりの観点について周知する必 要があると考えている。
3 シルバーリハビリ体操指導士の確保と活動支援
つどいの場の創出や自主的な介護予防活動の拡大を図るためには、体操指導士数の確保 が必要であり、平成 25 年度以降は年間 160 名の指導士養成を目標としてきた(平成 29 年 度は開催方法を見直したため目標数 114 名とした)。
しかし、近年は養成講座の受講者数が減少傾向であるうえ、養成講座修了後も地域での 指導に参加しないといったケースがあり、指導士の確保が停滞している状況となってい る。
4 つどいの場の拡充
つどいの場の設置目標については、国では①人口1万人に 10 か所、②高齢者数 250 人 に 1 か所という設定をしており、本市に置き換えた場合、①約 330 か所、②約 380 か所と なるが、中山間地域を含め、広域であることから、市独自に 400 か所と設定している。
今後、活動グループがない空白地域や活動拠点がない地域などについて、関係機関との 連携を図りながら地域資源を調査し、グループの立ち上げ支援を実施していく必要がある が、移動手段がない方や集会所等の拠点がない地域、集まる人がいない地域など、参加や 立ち上げについては多くの課題も見られる。
⑵ 施策の展開の方向性(案)
引き続き、総合事業におけるサービス体系の確立を図りながら、サービス基盤の整備(担 い手や提供主体の確保と拡充)、サービスの質の向上に向けた取組みを進める。
1 総合事業の各種サービスの役割の明確化と利用対象者の整理等
各種サービスの役割と利用対象者の状態像の明確化を図る。
「生活援助サービス」の導入による介護の担い手の確保及び多様なサービス提供主体の参 入の促進を図る。
つどいの場と短期集中予防サービスを中心とした切れ目のない効果的な介護予防サー ビスを確立する。
多職種の専門的な視点による「ケアマネジメント支援会議」開催により、サービスの質 の向上を図る。
2 市民・事業者への啓発
周知活動については、市民や医療介護関係者に対して「地域づくりに向けた啓発」とい う視点を持って、高齢化や介護人材の不足をはじめとする市の現状や課題、地域づくりや 支え合いの必要性、自助・互助・共助のあり方といった啓発を行うことが重要である。こ うした理解を通じて、総合事業の必要性や考え方、さらには、地域包括ケアの周知につな がっていくと考える。
3 シルバーリハビリ体操指導士の確保と活動支援
今年度から、体操指導士会による地区開催を導入したところだが、6月開催については、 受講定員を超える申し込みがあり、取組みの効果が出ている。また、今年度から、活動し ている体操指導士へのフォローアップ研修に加え、未活動の方を対象としたスタートアッ プ研修を取り入れた。
今年度の取組みを踏まえ、シルバーリハビリ体操指導士会と連携を図りながら、指導士 の養成と活動の促進に努めるとともに、年間養成目標について再設定していく。
4 つどいの場の拡充
「つどいの場」の拡充については、今年度の取組みなどを踏まえ、より効果的な立ち上 げ支援を検討していく必要がある。
また、実施回数を増やすことも課題となっているため、支援方法、提供メニューの拡充 のほか、つどいの場までの移動方法の確保や、介護事業所等の活用なども必要に応じて検 討していく。
5 支え合い活動に対する公的支援の在り方
がある。
支援策については多様であり、総合事業の介護予防・生活支援サービスとして制度化(制 約は強くなる)し補助するもの、つどいの場の補助やボランティアポイント事業を活用(活 動内容に一定のルール)したインセンティブを付与するもの、住民支え合い活動づくり事 業における人的支援(活動内容の自由度は高い)を行うものなどがある。
7 認知症対策の推進
厚生労働省の推計において、団塊の世代が 75 歳を迎える平成 37 年には、高齢者の5人に 1人(全国で 700 万人)が認知症になると見込まれており、認知症対策は超高齢社会の課題 として、喫緊の対応が求められる課題であり、より多くの市民に対し、認知症に対する正し い知識・理解を普及させ、予防、早期発見・早期対応につなげていく認知症対策の推進は、 本市における「地域包括ケアシステム」の構築を目指すうえで必要な視点の1つである。 ⑴ 前計画の進捗状況
① 取組み状況
1 認知症に対する正しい知識と理解の促進 ⑴ 認知症サポーター養成講座
認知症の正しい知識の普及啓発のため認知症サポーターを養成する。 ・平成 27 年度 養成数 3,080 名
・平成 28 年度 養成数 3,601 名 累計 17,270 名 ・平成 29 年度 養成目標 2,400 名
⑵ 認知症あんしんガイド
認知症の正しい知識と理解の促進のため、利用できる標準的なサービスを示すととも に、認知症の基礎知識や相談先等を掲載するパンフレットを作成し、支所・地区保健福 祉センター・地域包括支援センターの窓口で配布。
・製本版:平成 27 年 11 月 5,000 部作成、平成 29 年4月 1,000 部追加作成 ・概要版:平成 28 年1月 7,000 部作成、平成 29 年4月 4,000 部追加作成 平成 29 年度は、10 月を目途に改訂を行い、周知・広報を図る。
⑶ 認知症講演会
・平成 27 年 9 月 12 日(土) 市文化センター大ホール 179 名 ・平成 28 年 9 月 17 日(土) 市文化センター大ホール 236 名 ・平成 29 年度は日程等について調整中。
2 早期発見・早期対応ができるシステムの確立
⑴ 認知症初期集中支援チームの設置(平成 28 年6月6日設置)
認知症の疑いのある方や認知症の方に早期に関わり、医師や専門職のチームが、包括 的・集中的な支援を行う。
・平成 28 年度実績 支援件数 4 件、チーム員会議 7 回
⑵ 認知症地域支援推進員の配置 ・地域包括ケア推進課2名
・地域包括支援センター4名(平地区、小名浜地区、勿来・田人地区、常磐・遠野地 区)
平成 29 年度は、新たに内郷・好間・三和地域包括支援センターに1名設置を予定し ている。
⑶ 認知症初期スクリーニングシステム
認知症の方やその家族が気軽に認知症のチェックができる、簡易チェックサイト「こ れって認知症?わたしも認知症?」を市ホームページに設定し、認知症の相談先等を周 知している。
3 本人及び家族介護者支援の充実
⑴ オレンジカフェ以和貴(認知症カフェ事業)
認知症の方とその家族等が、認知症によって生じた生活の変化・混乱・漠然とした不 安感等を、同じ立場の方と共有、共感することで解消することができ、専門職等の配置 により最初の相談窓口として適切なケアに結び付けることができるほか、地域住民の交 流の場を創出することで、認知症の正しい知識の普及啓発を図り、認知症の方とその家 族を地域で支える体制の構築を目的に市民が気軽に立ち寄れる場所に設置している。
【開催内容 人数は、平成 28 年度実績】
① いわき食彩館株式会社スカイストア (H27.11~)
・毎月第一金曜日 11:00~15:00 12 回開催 164 名参加 ② 特別養護老人ホームサニーポート小名浜 (H27.11~) ・毎月第三金曜日 14:00~16:00 12 回開催 65 名参加 ③ 介護老人保健施設サンライフゆもと (H28.1~)
・毎月第四木曜日 13:30~16:00 12 回開催 122 名参加 ④ デイサービス遊 (H28.4~)
・毎月第四日曜日 10:00~14:00 12 回開催 27 名参加 ⑤ 鹿島ショッピングセンターエブリア (H29.2~)
平成 29 年度は、四倉地区において新規に立ち上げたが、日常生活圏域の 14 地区での 実施を検討していく。
⑵ 徘徊模擬訓練の実施
・平成 27 年 3 月 「いわき市泉地区認知症声かけ・捜索訓練」 参加者約 80 名 ・平成 28 年 10 月 「四倉地区認知症声かけ訓練」 参加者約 100 名
・平成 28 年 11 月 「泉町下川地区認知症声かけ訓練」 参加者約 100 名 ・平成 29 年度も小名浜地区、四倉久之浜大久地区で実施を計画している。
⑶ 認知症多職種協動研修会
認知症ケアに携わる「医療」「介護」「行政」等多職種間の連携を図るため、多職種協 働研修会を実施した。
・平成 27 年 1 月 13 日(火)市総合保健福祉センター 参加者約 150 名
・平成 27 年 7 月 舞子浜病院 厚生棟 参加者約 200 名 (2 回に分けて開催) ・平成 28 年 3 月 舞子浜病院 厚生棟 参加者約 130 名 (2 回に分けて開催) ・平成 28 年 10 月 舞子浜病院 厚生棟 参加者約 85 名 (2 回に分けて開催) 平成 29 年度においても、福島県認知症疾患医療センター(舞子浜病院)と協力し、
研修会を実施する。
② 現状と課題
認知症対策について、現状では以下のような課題が把握されている。
○ 多職種による認知症家族介護者への支援(連携)体制を強化していく必要がある
○ 認知症に関する正しい知識の理解が得られていない ・家族介護者の相談先や支援体制の周知が不十分 ・精神科医療機関に受診したがらない
○ かかりつけ医と精神科医療機関の連携を強化していく必要がある ・かかりつけ医の認知症対応力が弱い
・かかりつけ医から専門医療機関への流れの構築ができていない
○ 本人及び家族に対する支援のあり方を検討する必要がある
・引きこもりや居場所がないことにより、社会から孤立する恐れがある
⑵ 施策の展開の方向性(案)
現行計画の方向性を継続しながら、個々の取組みの深化と拡充を図るとともに、多職種連 携による支援体制の構築に取り組むことで、総合的な認知症施策を確立する。
○ 多職種による認知症家族介護者への支援(連携)体制の構築
○ 認知症に関する正しい知識の理解の促進
・認知症の早期発見・早期対応のできる意識の醸成 ・認知症の方とその家族を支える地域づくり
○ かかりつけ医と精神科医療機関の連携の強化 ・早期受診から鑑別診断までの流れを作る ・地域の医療関係者の連携を強化する
○ 本人及び家族への支援のあり方を検討
8 医療と介護の連携強化
高齢者は加齢に伴い、慢性疾患による受療が多くなるほか、複数の疾病にかかりやすい、 要介護の発生が高い、認知症の発生が高い等の特徴を有しており、医療と介護の両方を必要 とすることが多い。
そのような中、いわゆる団塊の世代が 75 歳以上となる平成 37(2025)年を目処に、医療 と介護の両方を必要とする高齢者が、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで 続けることができるよう、地域の医療・介護の関係団体が連携し、包括的かつ継続的な在宅 医療と介護を一体的に提供するための連携体制を構築していくことが必要となる。
⑴ 前計画の進捗状況 ① 取組み状況
1 在宅医療・介護連携の課題抽出と対応策の検討
いわき市地域包括ケア推進会議の作業部会として「医療と介護連携促進部会」を設置し、 平成 27 年度から、関係団体の代表者と協議を行っており、平成 28 年度は年3回の会議を行 った。
2 地域の医療・介護サービス資源の把握
医療と介護連携促進部会において、対応できる在宅医療の項目について検討を行い、平成 28 年度に診療所(歯科を含む)、薬局、介護サービス事業所に対して、調査を実施した。
3 切れ目のない在宅医療と在宅介護の提供体制の構築推進
病院から退院後に切れ間なく介護サービスを受けられるようにするため、病院とケアマネ ジャーが連携し、入院時から情報を共有し、退院に向けた連絡・調整を行う仕組みである「退 院調整ルール」を平成 28 年度に策定し、平成 29 年4月から運用を開始した。
4 在宅医療・介護関係者の情報共有の支援
医療と介護連携促進部会において、必要となる情報共有様式を検討し、策定を行った。
5 地域住民への普及啓発
いわき市医師会及び地域包括支援センターと連携し、在宅医療出前講座を平成 28 年度は、 7地区8会場で行い、総数 290 名の参加があった。
② 現状と課題
医療と介護の両方を必要とする高齢者が、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けるた めには、医療と介護が一体的に提供される必要があり、医療機関と介護サービス事業者等の 連携強化の重要性が一層高まっている。
きていないという課題がある。これまでは医療関係者や介護職員の個人の努力や、職務で培 った経験・他職種との人脈などによって連携がなされている状況にあることから、今後は市 全体で統一した考えのもと、連携体制の構築や多職種の関係づくりを行うための場を提供し ていく必要がある。
⑵ 施策の展開の方向性(案)
市医師会や地域包括支援センター、各団体との連携により、多職種が顔の見える関係を構 築できるよう、課題や情報の共有を行いながら、継続して医療と介護の連携強化を図る必要 がある。
1 在宅医療・介護連携の課題抽出と対応策の検討
「医療と介護連携促進部会」において、医療と介護の連携を促進するために、課題の抽 出とその対応策について、引き続き検討を行う。
2 退院調整ルールの運用及び評価
定期的に運用状況の確認・評価を行い、必要があれば関係者間で協議の上、適時見直し を行う。
3 在宅医療・介護連携に関する相談支援
在宅医療・介護連携を支援する機能について、関係団体との協議を行い、必要に応じて 相談窓口の設置などを行う。
4 医療・介護サービスの資源や情報の共有支援
患者や利用者の在宅療養生活を支えるために必要な情報取得や情報共有ができるよう、 情報の把握や情報共有支援を行う。
5 多職種連携推進のための研修会の開催
いわき市医師会と連携し、多職種が顔の見える関係づくりを構築できるような研修会を 引き続き開催する。
6 地域住民への普及啓発